【未来の種】バランスシートに載らない「無形資産」

毎週月曜日にお届けしています。

 今日、ご紹介する本は、

『ビジネスモデル2.0図鑑』
 近藤哲郎 著
https://amzn.to/2NDMArW

 著者の近藤哲郎氏は、
株式会社そろそろ代表取締役。1987年生まれ、
面白法人カヤックに入社。
ディレクターとして、Webサイトやアプリの制作に携わる。

2014年、面白法人カヤックで出会ったメンバーと、
社会課題の解決を目的とした事業や組織を応援するため、
株式会社そろそろを創業。

 
 この本の序文から抜粋

—————————————————-
 
 生き残るビジネスモデルには
「逆説の構造」がある

ビジネスモデル1.0と2.0を分けるもの
本書で紹介している100のビジネスモデルには共通の特徴がある。

・「逆説の構造」がある
・「八方よし」になっている
・「儲けの仕組み」が成立している

の3つだ。

 これまでのビジネスモデルは
「儲けの仕組み」と訳されることが多く、
どうしても、その経済合理性ばかりが注目されてきた。

しかし、これからの時代は「儲けられれば何をしてもいい」
という仕組みや企業は淘汰されていくだろう。

「起点」「定説」そして「逆説」を考える
3つの中で、最も重要なルールが「逆説の構造」だ。
この構造があるかどうかで、
ビジネスモデルの新しさ、つまり「創造性」があるかが決まる。

 これまで「一流フレンチ」(起点)は、
「座って食べる高級料理」(定説)というのが普通だった。
でも俺のフレンチはそれを「立って食べる手頃な料理」(逆説)にした。

立ち食いにすることで、
価格を安くしても、
通常のフレンチレストランの3倍前後の回転率になり、
客を3倍迎え入れることができる。

だからこそ、ビジネスとして成り立たせることができる。
このように逆説の構造にあてはめると、
俺のフレンチというビジネスモデルの「強み」が見えてくる。

「逆説の究極形」がイノベーション
逆説の「逆」が最も強い状態こそ、
イノベーションだと考えている。

イノベーションは、
日本では「技術革新」などと訳されることが多いが、
本質的な意味はもっと広く、
「革新を創造する」ことを指す。

バランスシートに載らない「無形資産」
無形資産は、ブランドや信用、人材、アイデア、
ノウハウといった通常バランスシートに記載されない資産のこと。
別名「のれん」。このような無形資産が、
今、大きな注目を浴びている。

資産は通常、お金させあれば買える。
しかし、無形資産はお金があるだけでは得られない。
あらゆる創意工夫の結果、ブランド価値につながったり、
いい人材が採用できたり、ノウハウがたまっていたりする。
こうした無形資産を生み出すことこそ、
クリエイティブ、つまり創造性が求められる。

————————————————-

ここまで。

姫松千秋